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エンディングノートとは?事例込みで書き方のポイントを解説!

公開日:2023/03/03

終活を検討している方は、エンディングノートをご存じでしょうか。自分のこれからや亡くなったあとの希望を記入しておくことで、何をしなければならないかが明確になると同時に、家族の負担を減らすことも可能です。この記事では、エンディングノートを書くポイントについて詳しく解説しているため参考にしてください。

エンディングノートは何のために作成するのか

エンディングノートは、主に自分が亡くなったあとのことについて記入するノートです。相続や葬式のこと、墓のことなどをメインに、伝えておきたい自分の希望を書いていきます。亡くなった後の希望を書く遺言書と非常によく似ていますが、明確な違いがあるのです。

エンディングノートと遺言書は、法的拘束力があるかどうかが大きな違いといえます。遺言書は決められたフォーマットに従い記入することが求められるものです。また、書くことは死後のことに限定され、内容の範囲も遺産相続などに、要素が絞り込まれています。

一方、エンディングノートは書くことが限定されません。法的拘束力はないため、思いついたことを自由に書くことが可能です。内容に決まりはなく、自由であるため、明確にしたいこと、家族に伝えたいこと、自分史など、気になったことは記入するとよいでしょう。

また、エンディングノートをつけることで、自分の頭を整理することにもつながります。相続や墓のことを考えるにつれ、これからする行動や考えなければならないこと、家族との話し合いの必要性などがわかってきます。エンディングノートを作成することは、自分の希望を相手に伝える手段にとどまらず、終活で自分が実施しなければならないことを整理することにもつながるのです。

エンディングノートに何を書けばよいか

エンディングノートに書くことは決まっていませんが、書くことが推奨されている項目はあります。詳しく確認していきましょう。

自分について

自分についての細かな情報は記入しておくべきです。自分の生年月日や血液型なら家族は知っているでしょうが、マイナンバーや運転免許証番号、健康保険証番号、年金番号などは覚えていないでしょう。亡くなったあとに手続きなどで必要となる各種番号が一覧になっていると、家族の手続きが軽減される可能性があります。

また、忘れがちなのがSNSなどのID、パスワードです。情報がインターネットに残ってしまうため、忘れずに記入しておきましょう。家族の各種手続きにかかる負担が少なくなるため、自分についての情報は記入するのがおすすめです。

財産について

エンディングノートでもっとも重要な項目は財産についてです。すべての財産を書き出しておきましょう。証書の保管先、金庫や銀行の暗証番号などは家族にも知らせない場合が多いため、明確にしておくことが重要です。

たとえば、認知症になったときに使用するお金の所在や保険の有無などを記載しておくと、自分では対応が難しくなった場合でも家族が判断して行動できます。また、相続対象や比率なども重要ですので、自分の希望をしっかりと記入しておきましょう。

葬儀、墓について

葬儀のプランをどうするのか、墓についての希望を記入しましょう。事前に家族と話し合っておくのもおすすめです。葬式や墓の希望とは別に、親しくしている人に連絡してほしい場合は、連絡先を必要に応じて記入するとよいでしょう。

エンディングノートを書くことでトラブルが回避できた事例

あるとき、祖母がガンで亡くなりました。生前より祖母とは葬儀のことを話し合い、豪華な葬儀は必要ないと聞いていました。しかし、葬儀会社からすすめられたのは上のグレードのプラン。「そのほうがお祖母様も喜ばれると思いますよ」とのことでした。祖母なら選ばないに違いないと思いつつ、具体的なプランについては話し合っていなかったのも事実。

困って確認したエンディングノートに、具体的なプランが記入されていたため、すすめられるまま上のグレードにしなくてよかったと思ったそうです。加えて、葬儀に生前から好きだった花を使用してほしいとの希望があったため、葬儀に取り入れました。エンディングノートを見ていなかったら、祖母の希望を叶えられないばかりか、費用が高く付くところだったのです。

エンディングノートを誰に託すか考えよう

エンディングノートを誰に託すかは重要なことですので、よく考えましょう。エンディングノートは、自分の希望を家族に伝える目的があります。もれなくしっかり書けたとしても、死後誰にも見つけてもらえなかったら意味がありません。問題は、誰に託すかです。人がなくなったあとは、さまざまな手続きが待っています。

死亡届けに加え、埋火葬許可申請、年金の受給停止など、多くの手続きが発生し、対応に追われ忙殺されることも少なくありません。その中で葬儀や相続関連を進めていくのは大変で、精神の強さに加えて遂行能力が求められます。家族の中で、もっともふさわしいのは誰かよく見極め、託すのがよいでしょう。

また、信頼できる人物であることも重要です。まとまった財産が手に入り次第、ギャンブルで使い果たしてしまうことがあってはなりません。お金の価値を充分に知っている、堅実で誠実な家族に託すことをおすすめします。

まとめ

エンディングノートを書くポイントについて詳しく解説しました。エンディングノートは、自分のこれからや亡くなったあとの希望を記入しておく、家族の負担軽減や自分の考えの整理などに役に立つツールです。法的拘束力があり、フォーマットに基づいた記入が求められる遺言書と違い、何を書いても自由。しかし、自分の詳細な情報や保有する財産などを明確にしておかなければ、家族が混乱するだけでなく、遺産をめぐるトラブルに発展するケースも多いため、自分の希望を明確に記入しましょう。「家族に迷惑をかけたくない」という方は多いでしょう。残された家族のことを考えると、自分の希望を明確にしておくのは、家族の負担軽減のためにも重要ですので、必要以上の謙遜は必要ありません。

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