終活とは?終活でするべきこと
終活という言葉が世間で認知され始めたのは、2012年頃からです。比較的新しい言葉であり概念である終活については、聞いたことがあってもその内容やすべきことが詳しくわからないという方も多いのではないでしょうか。
ここではそんな方のために、そもそも終活がなにを指すのか、また終活でするべきことについても詳しくご紹介していきます。ぜひチェックしながら、終活が必要であるかどうかを判断してみてください。
終活とは?
終活とは、本来自分の死に備えてお葬式やお墓、また遺言や相続といった人生の最期に向けた準備をすることを指す言葉でした。しかし最近では少しずつその意味が変わってきており、人生のエンディングに向かって、自分らしく今をよりよく生きるための活動という捉え方をすることが多くなっています。
どうしても死後についてのことであるためネガティブに考えてしまいがちな終活でしたが、今ではよりポジティブに生きていくための活動に変わっているため積極的に終活を考える方も少なくありません。もちろんそのなかには現実的に考えなければならないことも多いですが「不謹慎」「縁起が悪い」などの考えではなくなっているということを理解しておきましょう。
終活でするべきこと
終活でやるべきことはそれぞれの考え方による部分も多いですが、ここでは代表的なものをいくつかご紹介します。そのひとつ目が「エンディングノート」です。これは自分が亡くなったときや病気、ケガ、認知症などで判断力が衰えたときに備えて、自分の情報や希望を書いておくノートで自分の気持ちを整理するためにも使われます。
また終活では「お金について考える」こともやるべきことのひとつです。収入や生活費について、将来の生活や財産などを把握することで、今後どのような生き方をするのかを具体的に考えられるようになります。
そして「介護や医療」についても具体的に考えておくべきでしょう。日本では高齢化にともない認知症の高齢者も増えており、自分で判断できるうちに老後の介護や医療について知ったり決めたりしておくことが大切です。
自分が亡くなった後の「お葬式やお墓」、そして相続について明らかにする「遺言書の作成」も、終活で考えるべきことです。当然亡くなってから自分の意志を言葉で伝えることはできないので、元気なうちに自分で決めて希望を明確にしておくと、残された人たちのトラブルを防いだり不安を感じにくくしたりできるでしょう。
また「生前整理」も終活で大きなポイントとなることです。亡くなったときに大量の物が残されていると、遺族はそれをどう扱うべきか悩んでしまうことが多いのです。そういった遺族の負担を減らすためには、生前から不要なものを処分し身軽な生活を心がけましょう。
終活を始めるタイミング
終活では少なからず自分の死と向き合うことになるので、どのタイミングから始めるべきかで悩む方も多いようです。最近では若いうちから終活を始める方も増えており、自分で考えたり動いたりできるうちから準備を進める傾向にあります。
ここでは、年代ごとに終活を始めるメリットやその内容について詳しくご紹介していくので、今の自分の年齢と照らし合わせながらチェックしてみてください。
70代以降
70代は仕事も終えて自分と向き合う時間が増えてくるうえに、体力面でも健康面でも不安が増えていく年代でもあります。そのため自分で意思決定ができなくなってしまった場合や、死後にどうして欲しいのかをより具体的に考えていく必要があります。
終活が身近なものになってくるため、取り組みやすいと感じるのもこの時期でしょう。医療や介護、お葬式やお墓などについて、かかる費用や希望を明確にしてエンディングノートだけでなく遺言書の作成も検討するといいでしょう。だからといってネガティブにならず、最期まで自分らしく楽しく暮らしていけるような計画を立てていくことも大切です。
60代
人生の節目とも言える60代は、生活環境や周囲の人々、また生活スタイルも大きく変わっていく年代です。定年を迎える方も多いですが、まだ体力的に元気であるため働き続ける判断をする方もいるでしょう。
ただしこの後に訪れる第2の人生については、具体的に考えていくべき年代でもあります。仕事をしなくなって時間に余裕が生まれ始めたときに何をしたいのかを考え、人生の生きがいを見つけていくためのタイミングです。また物への執着や考え方も変化していく方が多いので、生前整理を少しずつ始めるのもいいかもしれません。
50代
50代になると子どもが独立して夫婦だけの生活になったり、親の介護について考える時期であったり、また上司が定年退職してさらに責任ある役職に就いたりと周囲の環境が少しずつ変化していく年代です。定年後のセカンドステージまでは余裕があるので、余裕を持って第2の人生でやりたいことや、やるべきことを考えていきましょう。
とは言っても体力面や健康面で不安を感じたり、人生の最期をイメージしたりする方も少なくないはずです。自分の介護や医療、お葬式やお墓についてもより具体的に考え始める方も多く、まだ動ける年代でもあるため実際に終活についてさまざまな場所に相談したり、エンディングノートなどを通じて希望や情報を明確にしたりしておくといいでしょう。
40代
40代は仕事も家庭も安定し余裕が生まれてくる一方で、大きな責任を担う世代でもあります。また体力や健康などの不安も感じ始める方が多いので、30代よりも具体的に終活について考え始める方も少なくありません。この時期をどう過ごすかによって人生の後半が決まるといってもいいでしょう。
最近では、40代~50代で終活をスタートする方も増えているので、周囲でもそういった話題が増え始める時期でもあります。より具体的に老後が見えてくるため、お金のことやお墓のことなど30代までではイメージしづらかったことについても考え始める方が多いでしょう。
考えることが増えると不安も感じやすいですが、生活設計をしっかりと行うことで不安を解消していくことができるはずです。
30代
30代になると男性も女性も結婚したり家庭を持ったり、また子どもが生まれるなど、人生の転機となるようなイベントがたくさんあります。1人のときに考えていた人生設計とは変わってくることも多いので、夫婦や家族で将来を見つめ直していくタイミングでもあるでしょう。
とくに教育、住宅、老後の人生3大資産についても具体的に考えるべき年代になってくるので、計画的に準備を進めていくことが大切です。もちろんまだまだやりたいことが実行できる年代でもあるので、やっておきたいことや、今だからできることを明確にしてそれを楽しむことも忘れないようにしましょう。
20代
まだまだ人生をスタートしたばかりと言っても過言ではない20代ですが、終活は未来を生きていくための活動でもあるので20代から将来や人生の最期について考えておくことは意外と重要なのです。これからできることがたくさんある年代だからこそ、人生でやりたいことを明確にして、それを実行していくためにどうすればいいのかを考えていきましょう。
具体的な葬式やお墓などのことはイメージしづらいかもしれませんが、人生の最期にどのような生活をしていたいのかは早いうちからでも考えられるはずです。また20代のうちから必要以上にものを増やさず、シンプルな生活を心がけていると、より具体的に終活をする年代になったときも安心です。
終活の相談先
終活のことについてより詳しく知るために、そしてサポートしてもらうために相談できる場所についても知っておくことが大切です。ここでは終活の相談先にどのような場所があるのか、そしてその特徴などもご紹介していくのでぜひ参考にしてみてください。
各分野の専門家
終活には人生の最期を迎える際に考えるべきことがあり、それぞれの専門家に相談する方も多いです。葬儀の準備や遺影の事前撮影、納骨方法の選択については葬儀会社が最適です。また老後資金のことならファイナンシャルプランナーに相談するといいでしょう。
遺産相続や遺言書の作成、生前贈与や成年後見、家族信託は法律が関わってくる部分でもあるので、司法書士や税理士、弁護士などのプロに依頼します。そして介護や医療に関する相談であれば、介護施設の紹介や斡旋をしている介護施設紹介サービスを利用しましょう。
また生前整理をする場合は、家事代行サービスや遺品整理の業者などに相談するのがおすすめです。体力があり、自分で必要な物と不要な物を判断して整理しておくことで、将来家族にかかる負担を減らすことができます。
終活サービス専門の窓口
ご紹介したように各分野の専門家にそれぞれの相談をすることも可能ですが、これには多くの時間や手間がかかってしまいます。また終活を始めるにあたり、なにから手を付ければいいかわからないという方も少なくないでしょう。
そんなさまざまな手間や負担を減らし、適切なアドバイスやサポートをしてくれるのが終活サービス専門の窓口です。終活サービス専門の窓口は、終活に関するサービス全般の紹介をしてくれたり、終活のアドバイスをしてくれたりする場所です。
これを利用すると自分で各分野の専門家を探す必要がなく、時間や手間を大きく減らすことができます。何を誰に相談すればいいかわからないという場合でも、終活サービス専門の窓口なら丁寧に教えてくれるので安心です。終活に関する不安を解消するためにも、ぜひ終活サービス専門の窓口を利用しましょう。
終活サポートに申し込むと受けられるサービス
終活サービスの専門窓口である終活サービスは、終活全般のことを相談できサポートしてくれる非常に便利なサービスです。
ここではそんな終活サービスに申し込むことで、どのようなサービスを受けられるのかを具体的にご紹介していきます。
生活支援
買い物や病院への付き添いといった日常生活に関することや、福祉施設への見学や入居時の立ち会い、また介護状態の確認、介護認定の申請相談といった生活に関するサポートが受けられます。
家族が遠方に住んでいて日々のサポートが難しい場合でも、終活サービスを利用すれば豊富な知識やノウハウを持っているので安心です。福祉関係機関との協力や立ち会いなどもサービスに含まれるので、日中忙しい家族に代わって対応してもらえます。
身元保証
終活サービスでは、入院時や介護サービスを利用する際などの身元保証もしてくれます。入退院や施設への入所手続きなども代行してもらうことができるので、自分で手続きができない方や家族が対応できない場合でも安心です。
入院時には手術の立ち会いや荷物の購入やお届け、外出時の付き添いなどを行ってくれる終活サービスもあります。また介護時はケアプラン作成時の立ち会いや福祉関係者との協議、施設入居の際の住所変更手続きの代行などにも対応しています。
金銭管理
介護が必要になった場合、さまざまな支払いや通帳の管理、金銭管理などについて困ることもありますが、こういったお金に関することも終活サービスで対応している場合があります。
たとえば支払いが必要な際に代行で支払ってくれたり、また通帳を預かり引き出しや振込、預け入れなどを行ったりしてくれる場合もあります。さらに生活費用のための現金を管理したり買い物を代行したりといったことも任せられるので体が不自由な方も不安を感じにくいでしょう。
法律支援
法律が関わる部分に関しても、終活サービスで対応してくれます。亡くなった後にスムーズな手続きを行うために、任意後見人、死後事務委任、遺言書などの各種書類作成を代行します。
また遺言執行者指名の受託や相続のサポートについても、終活サービスで対応できるサービスです。こういった法律の知識が必要になる部分に関しても終活サービスがしっかりと対処してくれるので、本人はもちろん家族の負担を減らすことができます。
万一の支援
終活サービスでは24時間365日対応をしているので、万が一の際にもさまざまなサポートをしてくれます。たとえば緊急時には事前指示書の開示を行い、家族や知人などへの緊急時の連絡の代行などを素早く行います。
また亡くなった後に残された遺品についても、処分や引取りなどを行ってくれる終活サービスもあります。
葬儀・納骨支援
家族に代わって葬儀や納骨、また各種手続きを代行するサービスにも対応しています。葬儀の際には親族や友人への連絡から喪主代行、法要まで喪主として必要なことをすべて代行してくれます。
また葬儀後の納骨や散骨、供養などについての代行も終活サービスで対応できる範囲です。さらに亡くなった後に必要な死亡届の提出や年金の停止、保険証の返還などといったさまざまな手続きも行ってくれます。
ご自身の終活について相談するとしたら、どのような窓口なら安心できると思いますか? WEBアンケートで調査!
ここまで終活についてさまざまな視点で解説させていただきましたが、実際に終活の相談先としてどのようなところを選べばよいのか、迷われている方も多いのではないでしょうか?
今回はそんな悩みをもつ方のために、「自身の終活について相談するとしたら、どのような窓口なら安心できると思うか」についてアンケート調査を行いました。どんな回答となったのか、詳細を見てみましょう。
第1位は「終活に関する知識や経験が豊富」で29%でした。せっかく相談しにいったのに窓口の方の知識が乏しく、身になる話が聞けなかったなんて事態は避けたいですよね。とくに終活は税金や法律が関わる部分も多く、専門的な知識が必要になってきます。豊富な知識と経験を持った信頼できる終活サポート窓口で相談しましょう。
第2位は「終活に関する様々な相談に対応してくれる」で26%でした。介護、保険、葬儀、生前・遺品整理など、終活に関する悩みは多岐にわたります。それらの悩みを一つの窓口でサポートしてもらえれば心強いですよね。中には、専任のコンシェルジュによる丁寧な対応を提供している終活サポートもあります。そのような窓口でなら、信頼できる担当者に幅広い内容を相談できるはずです。
第3位は「自分に最適なプランを提案してもらえる」で23%でした。さまざまなプランが用意されていれば、自分に合う終活を選ぶことができます。プランが充実している終活サポート窓口を利用して、希望を最大限叶えましょう。
そして第4位が「サポート体制が整っている」で22%でした。終活を考えるにあたって、さまざまなことを不安に感じるかもしれません。そんなときに親身に相談に乗ってもらえたら、不安も和らぐでしょう。
中には専門スタッフによる365日の相談対応をおこなっている終活サポート窓口もあります。一人ひとりに寄り添い、安心の終活サポートを提供している終活サポート窓口を選びましょう。
アンケートの結果は以上となりますが、終活サポート窓口を選ぶにあたって、参考になる内容であったなら幸いです。次の見出しでは、終活サポート窓口を選ぶ時の確認事項についてポイントを押さえて解説させていただきます。
終活サポート窓口を選ぶ時の確認事項
万が一の際や人生の最期をより安心して迎えるためには、信頼できる終活サポート窓口を見つけることが大切です。ここではそんな終活サポート窓口を選ぶ際に重視したいポイントをご紹介していくので、ぜひ参考にしながら終活サービス窓口を選びましょう。
終活に関する知識や経験があるか
終活をサポートするためには、終活に関するたくさんの知識や経験が必要です。とくに税金や法律が関わる部分、専門機関との連携が必要な場面、また施設との協議なども終活サポート窓口での対応が求められます。
こういった専門家や専門知識との連携が取れており、適切な手続きやサポート、また専門家の紹介などができるような知識や経験のある終活サポート窓口を選びましょう。
あらゆる相談に対応できるか
終活をするにあたり、不安や疑問を感じる部分があったり、悩みを抱えていたりする方もいるでしょう。そんな方でも安心して終活を進めていくことができるように、あらゆる相談に対応できる終活サポート窓口であるかどうかもチェックしましょう。
相談を聞いて解決に導いてくれるのは、終活サポート窓口のスタッフです。確かな知識を持つスタッフがいて、気軽に相談できる雰囲気の窓口を選ぶと些細なことでもすぐに相談できて安心です。
安心できるサポート体制が整っているか
終活には医療や介護、相続や葬儀などに関するさまざまな手続きが必要です。その手続きをしっかりとサポートしてくれたり、万が一の際に迅速に対応できるようなサポート体制が整っている終活サポート窓口なら、本人はもちろん家族も安心です。
とくに家族が近くにいない方などは日常生活のサポートから緊急時の対応、行政手続きなどあらゆる場面で終活サポート窓口を利用することになるので、24時間365日いつでも対応できる体制の窓口を選びましょう。
自分に最適なプランを提案してくれるか
終活に必要なサポートは人によって異なります。だからこそ、一人ひとりに最適なプランを提案してくれる終活サポート窓口を選ぶことも大切です。
ただし何が必要なのかは自分で判断できない場合もあるので、相談からプランの提案まで窓口ひとつで対応してくれる終活サポート窓口がおすすめです。なかには契約金目当てで不要なサポートまで提案してくる窓口もあるようなので、まずは相談してみて適切な提案をしてくれるかどうか確認してみてください。
選び方のポイントをしっかりと押さえて、安心して任せられるサポート窓口を選びましょう
終活をスタートするタイミングやその内容、そして終活サポートで受けたいサービスは一人ひとり違います。だからこそより自分に最適なサポート窓口を見つけられるよう、なにを基準に選ぶべきかをしっかりと抑えておきましょう。
終活が見直され注目されていることから終活サポート窓口の数も増えていますが、まずは相談したり資料を取り寄せたりしながら人生の最期を迎える際に安心できる窓口を見つけてください。